投稿日: Apr 16, 2019

株式会社インステック総合研究所

税金を抑えられるとして企業経営者らに人気だった「節税保険」について、国税庁が新たな課税ルールを示したことが報じられました。

多くの商品で保険料の全額が課税対象外となる現状を改め、6~8割ほどを課税対象とする方針。

「今後契約する保険に適用」され、過去の契約分の扱いは見直さないとのこと。

新ルール案は、支払った保険料に対する返戻金の割合(返戻率)に応じてわけられ、例えば、節税保険でもっとも多い返戻率70~85%の保険は、損金算入できるのは保険料の4割のみとし、残る6割を課税対象にするとのこと。

これで、返戻率85%超の保険だと、払った保険料の8割以上が課税対象になる場合も生まれ、「節税」の利点は大きく落ちそうだと報じられていました。

◇詳細は次の通りです◇
支払保険料の資産計上額(割合)および資産計上期間・取崩期間は、ピーク返戻率(最高解約返戻率)に応じて決まります。

ピーク時返戻率 期間 保険料の税務処理
50%以下 全期間 全額損金


50%超70%以下 0~4割期間 6割損金(4割資産計上) ※1被保険者の年間p 20万円以下の場合は全額損金
 4割~3/4期間 全額損金
3/4~期間 全額損金(+資産計上額を均等取崩し)

70%超85%以下 0~4割期間 4割損金(6割資産計上)
4割~3/4期間 全額損金
3/4~期間 全額損金(資産計上額を均等取崩し)

そして、ピーク返戻率が85%超の場合は、資産計上期間は保険期間開始から、
a.「解約返戻率がピークとなる期間」まで
b. aの期間経過後において年換算保険料相当額に対する返戻金の増加割合が0.7超となる期間がある場合は、その期間まで
c. aまたはbの期間が5年未満の場合は、5年間(保険期間10年未満は保険期間の2分の1期間)
資産計上割合は、当初10年は「支払保険料×ピーク返戻率×0.9」、11年以降は「支払保険料×ピーク返戻率×0.7」となっています。

当初の国税庁の勢いからすると、何これという感じですね。

5月10日を締切日に意見・情報受付がスタートしましたので、皆さん、挙って意見を述べて下さい。

もっとも注目されていた適用については、改正通達の発遣日以後の契約について適用するとされており、新契約からの適用となっています。

ここは、今年の支払保険料分から損金計上させないという意見が多かったですが、残念な結果となっています。

また、隙間をついて色々な手法が出てきて、相変わらずのいたちごっこが続くことになりました。

今年10月に消費税が10%にアップし、血税を徴収される訳で、国税庁が企業が節税保険を活用できないようにするという前情報が凄かっただけに、えっという感じられた方が多いと思います。

既に保険会社数社は潰れるとか売られるとかの噂も立っていましたが、保険業界を一時震撼とさせた節税保険の落としどころは残念な内容かと思います。

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